特定技能外国人が転職する場合、入管への届出は必要ですか？

はい。所属機関変更届や在留資格変更許可申請など、所定の手続きを入管に行う必要があります。

特定技能外国人は分野をまたいで転職できますか？

いいえ。原則として分野をまたぐ転職はできません。新たな技能試験合格と在留資格の変更申請が必要です。

在留資格の有効期限内であれば滞在可能です。ただし、無職期間が長期化すると更新時に不利になる可能性があります。

転職後の雇用主または登録支援機関が、新たな支援計画を作成し、引き続き10項目の義務的支援を提供する必要があります。

作成日：2025年7月25日
最終更新日： 2025年7月25日

特定技能制度は、即戦力の外国人材を受け入れる制度として多くの業界で活用されていますが、「転職はできるのか？」「どのような手続きが必要なのか？」といった疑問を持つ企業や外国人本人も少なくありません。

この記事では、2025年の制度改正をふまえた最新の情報に基づき、特定技能外国人の転職制度、条件、手続き、リスクと注意点について詳しく解説します。

合同会社エドミール代表社員

武藤拓矢

2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ600名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。

特定技能1号の在留資格を持つ外国人は、同一分野・業種内であれば転職が可能です。ただし、転職する際は入管への申請が必要となり、無許可の転職や届出漏れは制度違反となるため注意が必要です。

別分野への転職（例：外食→農業）は不可であり、移行には新たな技能試験・在留資格変更が必要です。

審査中も在留は可能ですが、許可が下りるまでは新しい勤務先での就労はできません。

トラブル防止のためには、事前に登録支援機関や専門家に相談することが重要です。

受け入れ企業側も、元の支援記録を引き継いで確認することが望まれます。

新しい勤務先または登録支援機関は、以下の支援を継続して提供する必要があります：

転職後も引き続き制度上の義務的支援10項目の提供が必要です。

A. はい。同一分野での転職でも「所属機関変更届」や在留資格変更申請が必要です。

A. できません。別分野へ移るには、新たな技能試験に合格し、在留資格の変更が必要です。

A. 在留期間中であれば可能です。ただし、無職期間が長期化すると更新時に影響することもあります。

A. はい。転職後の雇用主または登録支援機関が新たに支援計画を作成し、引き続き義務的支援を提供します。

特定技能制度における転職は、制度上認められている正当な手段であり、キャリア形成や職場環境の改善にも繋がります。

ただし、入管への適切な届出と条件遵守、支援体制の整備が求められます。転職を検討する際は、登録支援機関や専門家のサポートを受けながら、制度違反とならないよう慎重に進めることが重要です。