特定技能「自動車整備」の可能業務・基本情報・外国人要件・採用条件
作成日:2024年10月15日
最終更新日:

特定技能「自動車整備」は、自動車の点検・修理・整備といった専門性の高い業務に、外国人材が就労できる制度です。近年、自動車整備士の人手不足が深刻化する中で、特定技能制度は即戦力となる外国人材の活用を可能にし、多くの整備工場やディーラーが注目しています。
本記事では、制度の概要から対象業務、受け入れ条件、外国人が必要とする試験要件、支援体制まで、初めての企業でもわかりやすく導入できるよう丁寧に解説します。

合同会社エドミール 代表社員
武藤 拓矢
2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ600名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。
武藤 拓矢のプロフィール特定技能「自動車整備」で従事できる業務内容
特定技能制度により、自動車整備分野でも外国人材の受け入れが可能となりました。エンジンやブレーキの整備など、即戦力として高度な技術を発揮できる現場が求められており、本制度では「主たる業務」と「関連業務」に分類して対応しています。
主たる業務
主な業務には、自動車の定期点検、整備、修理、故障診断などが含まれます。具体的には、以下のような作業が対象です。
- エンジンやトランスミッションの点検・整備
- ブレーキ・ステアリング・サスペンション等の整備
- 電装系(バッテリー・ライト類など)の診断・交換
いずれも高い技術力と安全意識が求められる業務です。
関連業務
整備を補助する関連業務も重要です。例えば、
- 部品や工具の準備・在庫管理
- 検査・測定器具の管理
- 検査工程のサポートや記録整理
主業務の効率や品質向上に貢献する役割を担います。
特定技能「自動車整備」の基本情報
自動車整備分野における特定技能は「1号」のみが対象で、最大5年間の就労が可能です。整備士不足が深刻な業界において、外国人材の活用が制度として正式に認められた分野です。
雇用できる人数・期間
雇用可能な人数は、事業規模・整備台数・職場体制などを基に判断されます。最長で5年間の在留が可能で、在留期間中は定期的な更新を行うことで継続就労が可能です。
特定技能「自動車整備」で外国人を受け入れる企業の要件
外国人を受け入れる企業には、制度に則った以下のような体制整備が求められます。
事業の安定性と安全管理体制
整備業としての許認可、労働安全基準の遵守、作業環境の整備など、事業としての継続性と安全配慮が審査基準となります。
自動車整備業特定技能協議会への加入
企業は、自動車整備業特定技能協議会に加入する必要があります。協議会を通じて情報共有、制度運用、雇用人数の調整などが行われます。
支援体制(10項目)の整備
外国人が安心して働き、生活できるように、住居確保、生活オリエンテーション、日本語教育支援、定期面談など10項目の支援を自社または登録支援機関で実施する必要があります。
特定技能「自動車整備」で働くための外国人の要件
外国人が自動車整備分野で特定技能として働くためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 技能評価試験の合格:自動車整備分野の特定技能評価試験に合格するか、技能実習2号を良好に修了していること
- 日本語要件:日本語能力試験N4以上、またはJFT-Basicに合格していること
現場での作業指示や報告がスムーズに行える程度の日本語力が求められます。
特定技能「自動車整備」の雇用・採用条件
整備実務経験や技術の裏付け
自動車整備は命に関わる分野のため、実務経験と一定の技能水準が求められます。即戦力として配属されるケースが多く、研修制度や教育支援も重要です。
協議会への報告・遵守事項
受け入れ企業は、雇用状況や支援実施状況について協議会へ定期的に報告し、制度ガイドラインに基づいて適正な運用を行う義務があります。
登録支援機関の活用
自社で支援体制を整備できない場合は、登録支援機関へ業務委託することも可能です。多くの企業は制度に精通した支援機関と連携しています。
特定技能「自動車整備」のよくある質問
Q. 特定技能「自動車整備」でできる作業はどんなものですか?
主にエンジンやブレーキ、電装系統の点検・整備・修理です。国家資格が不要な範囲で、整備士として即戦力になる業務に従事できます。
Q. 技能実習から特定技能へ移行できますか?
はい。自動車整備分野で技能実習2号を良好に修了した方は、評価試験を受けずに特定技能1号へ移行することが可能です。
Q. 雇用期間や在留期間に制限はありますか?
特定技能1号の在留期間は通算5年までです。期間中は1年・6ヶ月・4ヶ月などで更新しながら継続的に就労できます。
Q. 自動車整備業特定技能協議会への加入は必要ですか?
はい。受け入れ企業は必ず協議会へ加入する必要があります。適正な人数管理・支援体制・法令遵守が求められます。
Q. 支援体制は自社でやらないといけませんか?
義務的支援10項目は自社で行うこともできますが、多くの企業は登録支援機関に委託しています。言語対応や行政報告などの実務負担を軽減できます。
特定技能「自動車整備」まとめ
特定技能「自動車整備」は、慢性的な人手不足に悩む整備業界にとって、優秀な外国人材を受け入れる有効な手段です。エンジンや電装系など多岐にわたる専門作業での即戦力が期待されます。
制度の適正な運用と支援体制の整備を通じて、企業と外国人材の双方にとって良好な雇用関係を築くことが、持続可能な人材戦略につながります。